「そっか。何組?」

「A組〜」

「じゃあ…教室行こっか?」

「そうなんだけど…」

海が、眉をひそめた。

「何?」

「あのさ…萌奈」

「ん?」

言いにくそうに、
海は口を開いた。

「大地の名字って、何?」

………大地?

「大地って?」

「蝶竜の…」

周りには聞こえないように、
小さい声で海は、答えてくれた。