――私は泣きながら、自分の家にたどり着いた。


「ただいま……」

「おかえりー。って! どしたの!?」

真っ先に出迎えてくれたのは、お姉ちゃんだった。


「……っ、わーんっ!! 咲良お姉ちゃーん!」

今さらだけど、咲良がお姉ちゃんの名前。


私は盛大に泣き出して、咲良お姉ちゃんに抱きついた。


「わかったから、とりあえず部屋へ行こ? ね?」

優しく声をかけてくれるお姉ちゃんの腕の中で、静かにうなずいた。