レンアイ指導室~甘々な指導~【完】

 * * *


「……菅原さん。これ、頼んでいいですか?」

梶原先生に渡されたのは、ノート。

教室に持っていって、ということらしい。


「え? あ、はい」

「梶原先生。俺も手伝います。菅原さんだけじゃ、大変だろうし」

「本多君、ありがとうございます」

梶原先生はにっこり笑った。


 ……先生の気持ちを知ってから、この笑顔は私にとって怖いものになった。


「あぁ、菅原さん」

「はい?」

梶原先生は私の耳元で「本多君につけられたのかな? そのキスマーク」とささやいた。