あれから、時間はあっという間で。 辺りは遊園地のイルミネーションでいっぱいになっていた。 「……あと30分か。閉園まで」 本多君がそう言った。 ……改めて言われると、さびしさが募ってくる。 まだ……、本多君といたい……。 「やっぱ、最後は観覧車だよな。行くぞ」 ずっと握られている手が、なぜだか冷たく感じられた。 「ここのイルミネーション、マジにきれいだから。ちゃんと見とけよ?」 そう言う本多君の顔が、なんだか切なそうに見えた。