本多君の個別指導のおかげで、期末テストはなんとか終わりを迎えることができた。


「手応えあり……か?」

「はい!」

私は全てテストを返してもらい、本多君と見比べる。


本多君はさすがで、必ず80点台だった。


それに比べて、私は赤点すれすれのとこだった。


「でも、物理は56点じゃん。上出来、上出来。……って、ん?」

本多君は一部の用紙を手に取る。

私も一緒に見た。


「数学、74点じゃん! 未良、数学得意なんだな!」

「え?」

「これからさ、数学をメインにしてこう! な?」

「え……。あ、はい!」

私、数学が得意だったんだ……。

そんなことより、本多君が私の得意科目を見つけた瞬間、喜んでくれたのがうれしかった。


私、これからもがんばりたい。

本多君にほめられたいから……。