「ほー。今日も本多とご登校ですか」

「きゃっ!? み、実保ちゃんっ?」

後ろからひょっこり現れるものだから、私は身体を強ばらせてしまう。


「しかもなんか、ふっつー……に話してるし」

「っ! そ、そんなこと、ないよっ」

「……さあてと。準備、準備ー」

実保ちゃんは私をからかった。


でも、放課後が楽しみで私はどうしようもなかった。


早く、放課後にならないかな……。

授業中も休憩中にも、ずっとそれが頭を支配していた。