* * *


「本多君?」

保健室には誰もいなかった。


唯一閉まっているカーテンを開けると、本多君が寝ていた。


わ、寝顔だ……。


無理したとは聞いたけど、今はそれほどじゃないのか、ぐっすりと気持ちよさそうに眠っている。


寝顔、意外とかわいい……。


私はすぐそばにあったいすに座って、黙って本多君が起きるのを見守ることにした。


 ……それにしても。

私のために、無理してくれたのかな……?

それにあの言葉は……告白なの?

ホント……なの?


寝ている本多君に問いたって、もちろん答えは返ってくるはずもなかった。