「あの後さ、ふらふら現れて保健室に倒れ込んだんだと。どうやら、無理してたみたい」

「え? 無理……?」

「そっ。……多分、未良のことに必死だったんでしょーよ」

私の……ため……?


「言ったでしょ? 未良のことが好きだって。……遠回しだったけど」

確かに言われた、けど……。

ホント、だったんだ。


「もうすぐ目覚めるだろうから、行ってあげな?」

「……、うん! ありがと、実保ちゃん!」

そう言って走りながら、実保ちゃんに手を振ったんだ。


「……。ありがとう、か。ホントは、私も好きだったんだけどね。本多のこと」

 ――でも、未良のことは大好きだし。

それに、2人の強い想いに私は及ばないって思ったから……。