「あっ、水中トンネル!」 先に行くお姉ちゃんたち。 でも、私と本多君はまだ、微妙な間隔をあけて並んでいる。 ……やっぱり、昨日のこと、だよね……。 ああ、手をつなぎたいよぉ……。 私はそっと本多君の手にそれを伸ばそうとした。 「……未良」 「え?」 「……抜け出そっか」 「へっ……。っ!」 いきなり手を握られて、出口とは反対方向の方へ走り出した。 うそ、……速い! ついて行くのがやっとだよ……っ!