そもそも黙っていると、そこにいるのかわからないくらい目立たない小夜。

自己主張も弱く、ついでに押しも弱い。

台詞がなければ、小説ではいるのかいないのかさえわからない。

非常に作家泣かせなキャラクターだ。

そんな彼女の、僅かばかりの変化。

果たして誰が気づくのというか。

気づかれると恥ずかしいような気がしないでもないが、全く気づかれないというのもこれまた寂しい。