うお、頭撫でられるとか、もしかして初じゃなかろうか?
あ、違うわ。向こうにいるときはいろんな人に頭撫でられておったわい。

「ふーん。それは良かったの。
で、生徒会メンバーは男か?女か?」
大事なのはそこじゃ。男か女かじゃ。
男だったら可愛い子、女だったら特別可愛い子希望じゃ。
「残念ながらみんな男だよ。でも、可愛い子もいるから!!」
そう言った理事長に、わしは落胆のため息をついた。

「かえる事は出来んのか?」
少しの望みをかけてそう聞いたが、無情にも理事長は首を横に振った。
「生徒会は頭のいい子達を集めたから、かえる事は出来ないんだよ。
ごめんね、十六夜くん」
「それなら仕方ないの……理事長、わし頭悪いがいいのか?」

仕方ないと諦めため息をつき、自分が頭悪い事を理事長に伝えると、理事長は緩く笑った。
「大丈夫だよ。君は存在だけで生徒会長になれるんだから」
存在だけで生徒会長って……
「まぁ……そこまでいうならやってやらん事もない」
「本当かい!?じゃあ……「ただし、学費を全部タダにしてくれるんならな」
理事長の言葉を遮りそう言うと、理事長は難しい顔で考え始めた。

「そんな事で君が生徒会長になってくれるんなら安いもんだよ!!」
数秒考えたのち、破願すると理事長はそう言った。どんだけわしを生徒会長にさせたいんじゃ。
「仕方ないから生徒会長になってやるわい。約束破るんじゃないぞ」
ため息をついてそう言えば、理事長は今度こそ満面の笑みになった。
それはもう、そこら辺にいる女子を孕ませられそうなぐらい。
「ありがとう、十六夜くん!!本当にありがとう!」

なんだかんだでイグレシアス・十六夜・キルシェ、生徒会長になりました。
これから大変そうです。でも、可愛い子にモテたいので頑張ります。