学園奉仕活動

「茶封筒、渋いな」


いくつかある茶封筒の一つを手に取り、中にある手紙を取り出した。


「よし、第一報読むよ」


皆が頷くのを確認し、俺は手紙を読み上げる。








皆さん、こんにちは


僕はこの、鬼我島学園の一年です


この度手紙を出さしていただいたのは、他でもありません



僕は、2年B組の鬼白アリス先輩が好きです




大好きです




貴女の事を考えると夜も眠れず・・・・・・・・




「もっ・・・・・・ぷぷっ・・・・・・・もっぷぷっ・・・・・・・・ぷぷっくくっ・・・・・・・」



だ、駄目だ・・・・・



この先がワラけて読めない


ど、どうすれば・・・・・・



「どうしてん、お前。『も』なんや?」


必死に笑いを堪える俺を、不審に思ってかゴリラが問おてくる。


「い、いや、大丈夫。いくぞ・・・・・・・もっこっ・・・・・ぷっくくっ・・・・・ははははははは」


遂に爆笑してしまう俺。

「なんやねんてっ!どうした!?」


ゴリラは、寝転がって腹を抱えて笑う俺から、手紙を奪い取ると読み始めた。


「え〜〜貴女の事を考えると夜も眠れず・・・・・・・ぷっ・・・・・も、もっこりしてしまいます・・・・・・・」

ゴリラが読み終わると、一瞬場が静まり返り、間を置いた後で、この場に居る野郎達は全員笑だし、女性陣は恥ずかしそうに顔を赤らめた。


「けひゃひゃひゃ。どんだけ正直な坊主なんでぇ、けひゃひゃ」


「はははは、これこそ偽り回りくどさその他一切無しの、ドストレートな野郎の気持ちだな」


「う、嘘だっ!私を想う男がそんな変態なわけ無い!」


アリスは落ちている、素直なラブレターを拾い上げ、目を走らせた。


「脚色一切無しだろ?」

真っ赤な顔で真剣に読んでいるアリスに声を掛ける。