百太郎に対して思ったことは同じだったらしく、私の心の疑問と、ゴリラの口に出した疑問が見事にハモった瞬間だった、これだけでも少しばかり驚くべき事だと思うが、百太郎の次の言葉で、へでもない事だと知らされる



『いや、なんとなくニオイでな』



・・・・・・・・・



ある意味、エスパーより凄い・・・・・。



『て言うか、百太郎君。早く用事済ましちゃってよ』



『あっ、ちょっ、名前は言わないようにって、打ち合わせしたでしょうが!』



『先に名前を言ったのは百太郎君じゃないか!二年B組の百太郎君っ!』



『ちょっ、ちょっと、止めなさいよあんた。マイクを血痕でデコってやりましょうか?』


『お前も止めろ!マイクを置けって!』



なんなんだ?漫才でもしたいのか?



『こらー!三馬鹿ー!!』



『うおっ、やべっ!ちょっ、ドア押さえて!素早く片付けるから!』



『おうっ!任せな!』



『ガッテンだ!』



『了解っ!にんにんにゃんにゃんっ!』



「ふむ、喧嘩してると思ったら、凄いチームワークだな」



聞いてる感じでは馬鹿の集まりのようだが、結束力だけは感心するものがあると、素直に私は思った。