百太郎か・・・・・・
当のアリスは、怒りを忘れ授業そっちのけで百太郎の事を考えていた。
アイツは一体なんなんだろう?
普段、彼女に寄ってくる男子は皆、好かれたい、良い男だと見せたい、と下心満載で、どれもイエスマンな似たり寄ったりであった為、おもいっきり消しゴムのカスを投げてきたり、強い口調で接したきたりと、百太郎みたいな野郎は始めてで、強く印象に残っていた。
って、なんで気になってるんだ、私は
消しゴムのカスぶつけられたし、謝ってもらってないのに・・・・・
そればかりか、私を、ど、同姓愛者だと・・・・・・・・
「ああーーーっ!腹立ってきたー!!」
アリスは、頭を掻きむしった。
「お、おいおいっ。鬼白どうしたんでぇ?」
「なんでもありませんっ!!」
「そうけぇ?ならいいけどよぉ。いきなりご乱心遊ばすんじゃねぇよぉ?」
「分かって――――」
ピンポンポンポンポーーン
アリスが言い終わる前に、校内放送を知らせる音が、教室のスピーカーから聞こえてきた。
『あれ?間違った?俺間違ったかな?』
百太郎・・・・・・?
アリスは、校内放送に耳をすました。

