学園奉仕活動

「着いたな」



「ああ」



「よし、開けるか」


階段の下の彼処に着いたので、勇気を持って、わたくしが取手に手を掛けた。



ガチャ!


パタン!



「なんでや」


「い、いや、なんとなくね」


「いいから、早く開けなさい」


「分かったよぉ〜う」


もう一度取手に手を掛けて、今度は普通に開けた。






「く〜・・・・・く〜・・・・・・」


「・・・・・・・・」



「・・・・・・・・」



パタン



今度はゴリラが扉を閉め、振り返った。



「なんでや」


「いや、俺に聞かれても分からん」


「なんか居たぞ」


「なんか居たな。とりあえず・・・・・・」



ガチャ


階段の下の彼処を開けると、狭い室内に、ワックス等が置いてある小さな棚が両脇に設置されており、バケツやモップが無造作に置かれ、埃とワックスが混ざった様な独特な臭いが鼻を突き、顔を背けたくなるが、俺もゴリラも顔を背けなかった。