「下痢ツボっ!とか言って頭頂部押されたりせんかった?」
じろさんが、遥か昔の罰を与えてきたので、昔シリーズと掛けて、小学校の思い出話に花を咲かせていた。
「下痢ツボ?」
「ああ。確か、ツムジをグッと親指で押された気がするわ」
「あ、思い出したっ!押されたわ!」
「やろっ?!やろっ?!」
相手と思い出を分かち合えると、なんかテンションが上がってしまうものだ。
「“百太郎”って奴によく押されたわ」
「ああ、アイツね。どうしようもねえな、アイツは」
「火遊びした時、燃え盛る火を必死に――――俺が、泣きそうになりながら必死に消してんのに、後ろで爆笑してたしな」
「ほんとに?いや〜ほんとどうしようもねえな、アイツは」
「おもいっきり名前書いてんのに、消しゴム借りパクされたしな。筆箱なんか毎日隠された」
「ったく、アイツは・・・・・どうしようもねえな、ったく」
ろくなことしないガキは、何処にでも居るもんだな〜
と、俺は子供社会の厳しさを知ったのだった。

