学園奉仕活動

「てめえ等、前の授業でも騒いでたらしいじゃねえか」


「いや、等じゃなくて、百太郎だけ―――――」


「その時は、だろ?今はゴリラ、てめえも喋ってたじゃねぇか。ちげぇのけぇ?」


「そ、それは確かに・・・・・」

ゴリラは何も言えなくなり黙った。


「ったく、てめえ等もう、アレでぇ。水入ったバケツ持って、廊下に立ってろいっ」


「えっ?何時代?」


「嘘やろ?」


ゴリラと顔を見合わせた。



「嘘じゃねぇ!さっさと一階のあの、階段下の・・・・・・・なんでぇ?彼処は?あ、あのほれぇ・・・・・・・ま、まあ、とりあえず彼処にバケツ取りに行ってこいってんでぇ!」


「ええっ!自分で取りに行くのっ!?」

思わず目を見開いて聞き返してしまう。


「当たり前でぇ!俺っちが行ってもしょうがねえだろ!」


「いや、分かるけど・・・・・マジで行かなあかんの?」

ゴリラも、ダルそうに聞き返している。


「いいから、さっさと行くんでぇ!」


「わ、分かった!ほら、行くぞ!ゴリラ、はやくっ!」

じろさんが黒板消しを握ったので、制服の危険を感じ、素早く立ち上がると、ダルそうにしているゴリラを連れて教室を出た。