学園奉仕活動

何がなんでも奉仕活動部を潰すわけにはいかないんだよな・・・・・・・


今までの罰としてやらされる羽目になったのに、ポシャりましたなんてなってみろ


じろさんは学園での生活態度をジジイに報告、そしてジジイは冗談抜きで、辺境の地からはるばる日本刀を持ってやって来る。



則ち、俺の死だ。



物語の最終回を意味する・・・・・・。


「頼むよマジで・・・・・・。俺の事は嫌いでいいから、部活は抜けないでくれ・・・・・・頼む・・・・・」

土下座からの靴舐めでも何でもしてやるから、頼むっ!!


こんな微妙なとこで終わりたくないんだっ!!


この時の俺は土下座への恥ずかしさなんか微塵も無かった


あるのはただ、芝がチクチクして足が痛いのと、死への恐怖心だけ。


決して奉仕活動にやる気があるわけではないし、自分の事しか考えていなかった


が、


「うむ・・・・・・・」


何か伝わるものがあったのか、アリスが口を開く


「分かった・・・・・・。退部はしないでやろう」


「うおお、マジっ―――」

喜んで顔を上げ、目についたアリスのパンツを擬視した時だった




「ただし、条件がある」



と、お決まりの台詞が飛び出し、俺はぬか喜びを噛みしめ肩を落とし、アリスのパンツを再び擬視する。


「条件って何よ?」


黒とか履きやがってっ


セクシーじゃねえか、くそっ。


「駅前にある、私がよく通っている『シャルルン・デブ』というケーキ屋で『暗黒の月』というケーキを買ってくる事だ」


「おうっ、簡単じゃないか!“暗黒のデブ”ってヤツ買ってくりゃいんだろ?楽なお使いだぜ!!」


赤子の手を捻るようなものだわい。


「ちょっと待てい!なんだその絶対に要らない名前は!『暗黒の月』だ!!店の名前は『シャルルン・デブ』だ!!」


「わかってるって。『シャルルン・デブ』で“暗黒のウンコ付き”だろ?」


バカじゃねえんだからさ、まったく。


「分かってないだろうが!!何に付いてるんだっ!ケーキかっ!?それかさっきのデブかっ!て言うか、さっきから何見てるんだっ!!答えろ!!」


「な、何も見てねえよ。『シャルルン・デブ』で“月極の肉厚”・・・・・だろ?」


「月極の肉厚ってなんだ!!肉の塊を駐車するとでも言うのか!!あ!ん!こ!く!の!つ!きっ!何故言えない!?何故言えないんだ貴様っ!!」


胸ぐらを掴まれブンブン揺すられるが、俺は逆三角形をもう一度見ようと、アリスが履いているスカートの股関辺りを擬視し続けた。


すると、


「アリスちゃん、落ち着きなさい。彼はちゃんとわかってるよ〜」


と、近くでのほほんとアリスをなだめるシアさんの声が聞こえてくる。


「姉さんっ!!でも、コイツは本当にバカでアホで変態で変人なんだよ!」


「バカでアホで変態で変人でも、優しい心を持ってるから大丈夫だよ」



いや、シアさん・・・・・・


否定してから大丈夫と言ってやってくれよ・・・・・・


じゃなきゃ、説得力まるでないし、ただの変質者じゃないか、俺・・・・・・・



「くっ・・・・・。まあ、姉さんが言うなら仕方ない」


「おおっ?えっ?・・・・・・」

直ぐに解放されたのは嬉しいが


「おうぷっ・・・・・!」


気分悪っ・・・・・!!


高速で視界が上下し続けると、やはり吐き気が半端ねえな・・・・・・。



「よしっ。じゃあ、百太郎くん。私がちゃんと教えてあげるよ」


シアさんはそう言うと、対面して座り、俺の両肩を掴むと、顔を鼻が触れ合うか触れ合わないかギリギリの位置まで近付けてくる。


「は、はい・・・・・・・・」


いきなりの急接近で、俺の鼓動は直ぐ様マックスに達し、顔もリンゴのように赤いに違いない。


「いい?私の目から視線を外さず、後に続いて言ってね?」


「あ、は、はい。頑張ります」



何を頑張る事があるのか自分でも分からないが、それほど今の俺は動揺し、自信も無いのだろう。




「シャルルン・・・・・・」


「しゃ、シャルルン・・・・・・」


ああ・・・・・溜めが妙に色っぽい・・・・・・


つうか、瞳綺麗すぎる・・・・・。


「デブ・・・・・・・」


「で、デブ・・・・・・」


なんだか頭がくらくらしてくるな・・・・・・・・。


「暗黒の・・・・・・・・」


「あん、あ、暗黒の・・・・・・」


なんだろうこの良い香りは・・・・・・。



「お餅・・・・・・・」


「おも、ち・・・・・・・・」





おおっ・・・・・・



頭に完全にインプットされた感じがする・・・・・・



そう、アリスの好きなケーキは



暗黒のおも―――




「いやっ、ちょっと待て姉さん!!全然違うだろう!!暗黒のお餅ってなんだ!!ただの焦がした餅だろそれ!!」

傍らからアリスがそう叫び、俺はハッとする。