はぁ…。


昨日、早瀬先生と一緒にいた男の人…いったい誰だったんだろう。
友達…だったのかな?
なんかまるでカップルの喧嘩みたいな感じだったけど…。


ははっ。まさかね。

…なーんて、何寝起きから変なこと考えてるんだろ。アホクさ。


僕は頭をかきむしり、ベットから身体を起こし離れた。

なんでかわかんないけど、早瀬先生の昨日のシーンがずっと頭に焼き付いてる。


なんでだろう。
僕には関係ない話なのに。


うーん。…なんだか僕、今日は変かも。
そんな自分に呆れると思ったその時だった。


「彼方~!」


僕を呼ぶ大声と共に扉が勢いよく開いた。


「翔、ノックぐらいしろよ。」


毎度何の前触れもなく翔は僕の前に現れる。


「あー!ごめん!…ってそれどころじゃないって!」

「なんだよ?それどころじゃないって…。」

「彼方にお客さんが来てるよ。」

「は?お客さん?」

「うん、とびっきり美人のおねーさん!今、玄関に来てるよ。」


僕に客?しかも美人のおねーさん…?
いったい誰なんだ?

とりあえず会ってみるか。と思い、僕は部屋を出た。


「でも俺、あの人どこかで見たことあるような…。」


スレ違い様に翔がそんなことを言っていたが僕はスルーして待ち人がいると思われる玄関へと向かった。