「きょうは、かくれんぼ! あきらくんがオニだよ」



絶対に見つからない自信があった。


とっておきのかくれ場所は、彰君も知らない……私だけの秘密だったから。




「もーいーかーい!」



草むらの中にぽっかり空いた空間は、大人には入れないくらいの大きさで、当時の私がかくれるにはピッタリだった。



「もーいーよー!」



彰君の声に返事をして、じっと息をひそめる……見つかりませんように、と祈りながら。