「本気、だよ」


「わかった……俺、厳しいけど?」



ニヤリと笑う久遠君は、泣いていたときの空気を一切感じさせなかった。



「望むところ!」




久遠君がどう思ったかはわからない。

嫌味と思われたかもしれない。


それでも、久遠君に近づけるのなら……大嫌いな球技だって、きっと頑張れる。


そう思えた。