「それ、本当なんですか……?」



信じられなかった。



もうテニスができないとか、前のようには動けないとか。



死、とか……。




私はまだ16歳で、大きな病気になったことも、事故に遭ったこともない。


死……なんて考えたこともなくて、そんな現実、信じられなくて……。




だって、そんなのドラマとかマンガの中だけの話じゃないの?





私が受け止めるにはあまりにも大きなその現実は、久遠君の心にも重くのしかかっていたんだ。