「久遠君の、病状についてなんだ」



開口一番にそう言った先生は、苦しそうな表情で続けた。



「本人も知っていることでね。だから尚更、君や……久遠君の友達にも知っておいてほしいんだよ」


そして、先生が話し始めた久遠君の病気のこと……。


悲惨な現実を、私は想像もしていなかった。