ユウコさん(仮)の彼氏

「………いやぁぁぁー!!」



「お前らの学校、とんでもねぇ…な。」



「あははっ…」



ムンクの叫び状態のあたしの隣には、口元をヒクつかせる店長さん。



嫌だ。絶対、嫌だ。



説教も反省文も早朝ランニングも我慢出来るけど、ラジオ体操だけは死んでもいやぁぁぁー!!



「まっ、脱走しなけりゃいい話だ。」



「そうなんだけどさー、マジ地獄だよ、あの研修。
裏は緑生い茂る森。帰る道は来た道のみ。ケータイはもちろん県外。まさに陸の孤島、ってやつ?」



「………そりゃ逃げたくなるわな。」



「うん。」



「うぅっ…行きたくないよぅ…。」



「まっ、そう言わずに楽しんできな。高校生活最初の思い出なんだから。」



「そう、だけど…」



「ん?」



両頬に手を当てたままスッと目を伏せたあたしは、少しだけ唇を尖らせながらキョトンとする先輩をチラリと見た。