『我を喚び出したのは汝等か』


声は低く、嗄れていた。


それに声は、直接頭に響いてくる。


「そうです」


『……何の為に』


狐狗狸が、散葉に問った途端、ペンダントが光った。


「貴方を、除霊する為に」


『除霊だと……?』


(きっと、お兄ちゃんのおかげかもしれない。私が、向き合っていられるのは)


「もう、貴方が誰にもとり憑かない様に」


『それは汝等の様な、人々がふざけ半分で我を喚ぶからではないか。当然の報いだろう』


「確かに、貴方の言うことには一理あるかもしれない。けれど、」