ぐっと握りしめていた手を広げると、其処にはいつの間に持っていたのか、銀色に輝くペンダントがあった。


その私の様子に、母は気づいていない様で──


私は、ペンダントを再び握りしめ、


そして気づけば、涙は止まっていた。


―――――――


朝、目が覚める時、目から滴が一粒、パタリと落ちた。


「……あ、」


気づけば、枕が濡れていて……


(嗚呼、そうか。私は──)


外して、ベッドの脇の棚に置いていたペンダントを付ける。


「学校、行かなきゃ」


一言、独り言を呟き、仕度を終えた後、寮を後にした。