☆風

浮かび上がるように
ふわりと目が覚めた
それなのに変だね
苦しくてしょうがない

寝転んだまま窓を開けた
薄灰色の空と
逃げてく鳥
一瞬の風が吹いて
きおくのカケラを舞いあげる

…風が強くて強くて
舞い上がるカーテンの
その向こうで
微笑ってたあのひと
あの日知った
くるしさを
また胸に刻み付けられる…