空が広がっている。

当たり前のように。

時間はとめどなく流れ続ける。それが定めのように。

風がふき、花が散る。まるで必然のように。その花が、俺の目の前を通っていく。

それはただの偶然で一瞬の出来事。

俺はふと空を見上げた。そこには青い空。無限に広がるこの空は、きっとずっと変わらない。何十年、何百年、何億年。その青い瞳でこの地球を、俺たちを、見つめてきた。だからどんな者よりも物知りだと思う。

もし空と会話ができるなら、聞きたい事が山ほどある。俺はもっとたくさんの事を知りたい。


例えばそう、俺の隣に居る、燃えるような金色の髪で青い目をした少女この少女が隣で立っていること。一見自然な光景に見えるかもしれないが、実はこれはとても不自然なことで。

 
なぜなら彼女は、今からずっと昔に死んだ人間。