このチームを引っ張っていたのは紛れもない女だった。


⋯ ⋯


『あっ、昨日のFW君。』




幸の隣には浴衣を着た可愛い女の子。


どう見たって、昨日の女。



こんな風にしてみるととっても、小さいしなにより、可愛い



こんな子が、男と一緒にサッカーをしているのが不思議に思う





『幸?誰?友達?』




声も可愛い、僕の心をくすぐるような声…




完全にこの子にはまっていっていた。





『わりー、ちょっと、こいつらと話してくるから』





『うん、分かった、階段に座って待ってるね。』




『おう、じゃあ、行こうか』





彼女をわざわざ置いてくるなんて、最低だと事の時は思っていた。



彼女と分かったのはすぐだ、顔を赤らめてしゃべる彼女と、僕達とは違うトーンでしゃべる幸のやりとりで分かる。



幸の声はとても、優しい声になっていた…