今日ばかりは、夜でも人が多い。 自然と手を繋いで、歩いていると、大地が話しかけてきた。 「可愛いじゃん」 「えっ?可愛い?」 「おう…。可愛い」 恥ずかしそうな大地は、私を見向きもしない。 だけど、嬉しくて、クスッと笑った時だった。 「大地?」 後ろから、女の子の声がした。