夏の恋に約束



聞くんじゃなかったかも。


想像しそうになる光景を、慌てて消し去る。



「柚香…」



「何?」


泣きそうよ…、もう。



大地は、私の手を引っ張る。



その弾みで、大地に抱きしめられた。



「柚香のファーストキス、オレが奪いたかった…」



「大地…」



そうだよ…、大地に何があったとしても、私に何があったとしても…、


「そんなの関係ないよ。気持ちは、大地とファーストキスだよ…」