「私ね、大地が好きなの」 「柚香…」 「ごめんね。ユウくんを裏切ってたのは、私の方だから」 ユウくんの前で、泣く資格はなんかない。 込み上げてくる涙を、必死で抑えた。 「あっ、彼氏さんに一つフォロー」 「何だよ?」 「言っとくけど、先に好きになったのはオレ」 「何だ、それ」 鼻で笑うユウくんに、大地は真面目に答えた。 「だから、あんたを裏切れさせたのは、オレって事」