『あぁ、もう……』 そこまでスピードを出してなかった自転車は、ゆっくり止まった 『彩芽、危ないけん掴んでて』 グイッと両腕を掴まれ、悠磨は自分の腰に、私の腕を巻きつかせた 『……え』 『これでよし!』 あまりにも近いこの距離 ワイシャツから、悠磨の体温が直接伝わってくる 『……お邪魔します』 なんか言わなきゃいけない気がしたから言ったけれど、悠磨に爆笑されてしまって、言ったことに後悔した