いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・

こんなデートを重ねる度に、
二人の距離は少しずつ縮まっていった。


それでも桝田は楓花に手を出すことはなかった。
そんな桝田の誠実さが楓花を
安心させ絶対的な信頼を得ていた。


それは友達以上恋人未満、兄の様な、親友のような、
それでもって限りなく彼氏に近い存在だった。


楓花はそんな頼れるべき桝田に心の拠り所を感じていた。



そんなある日のこと、


「楓花。」


「んんっ!?」


「ちょっと話があるねんけど・・・」


「何!?」


珍しくお兄ちゃんが真剣な顔で話しかけて来た。