いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・

「本当に私でいいの・・・?
私なんかで本当にいいの・・・?」


楓花は涙目で勝彦の顔を覗き込む。


「私は・・・私は・・・」


「いいに決まってる。
楓花じゃなきゃアカンねん。」


勝彦は楓花をギュッと抱きしめた。


勝彦・・・


勝彦は楓花のすべてを今、受け入れた。
家のことも、今までのことも、
そして兄を好きだということも、
すべての楓花を受け止めて力いっぱい抱きしめた。


勝彦・・・好きだよ・・・


楓花は勝彦の体をギュッと抱きしめ返すと
腕につつまれながら涙を流した。