いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・

「俺もさ、楓花には感謝してるんだ。」


「私に?」


「うん。」


勝彦はニコッと笑った。


「私、何もしてないよ?」


「してくれたで。 いつもな。」


「ん?」


なんのことかわからず首を傾げる楓花。


「昔、同じバイトで働いてた時、
楓花はいつも俺の話を聞いてくれたやん。

俺あの時、就職のこととか親のことで悩んでた。
そんな時楓花はいつも俺のなんでもない話を聞いてくれた、
そんなんで仕事が疎かになると本気で怒ってくれた、
そしてその後はいつも笑顔をくれた。
俺はホンマ、あの笑顔には救われたんや。」


「勝彦・・・」