いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・

奈緒子はお湯を沸かし、コップを取り出す。


そんな後ろ姿を見ながら俺は思った。


奈緒子、なんで俺を家に入れたんや？



俺の中で疑問と、どうしようもない
感情と期待が湧き上がる。


「どうぞ。」


すると奈緒子があたたかいコーヒーを
俺の前にそっと置いてくれた。


「ありがとう。」


そして奈緒子も俺と向き合うように前の椅子に座る。


「フフッ。」


奈緒子が俺を見てニコッと微笑だ。


奈緒子・・・


俺は奈緒子を直視できなくて顔を逸らした。


ダメだ、まともに見れない・・・
俺の下心が読まれてしまいそうや。


そして恥ずかしさを誤魔化すように
コーヒーに視線を移しゆっくりと一口飲んだ。