いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・

「はぁ、はぁ・・・」


楓花は恐怖から解放され
その場にへたり込んだ。


「楓花、大丈夫か?」


雄志はまだ微かに震えている
楓花の体をそっと抱きしめた。


「ごめんな、怖い思いさせて・・・」


「ううっ・・・」


楓花はやっと安心できたのか、ボロボロと涙を流す。


「ごめんな、ごめんな。」


雄志は何度も何度も謝り、
やさしく楓花の頭を撫でた。



「ううっ・・・ ううっ・・・」


怖かった、どこに連れて行かれるのか、
どんなことをさせられるのか、
まったくわからない。

そんな場所に連れて行かれると
思うと怖くてしかたなかった。


でも私がそこに行けば借金を返せる、
お兄ちゃんが今の生活から解放されるんだ、
そう思っても、私は・・・
行くとは言えなかった・・・


ごめん、お兄ちゃん・・・


楓花は雄志の腕をギュッと掴んで泣いた。