「あのさ、これって…」

俺は、台本を手にした。

「台本? 優樹、演出とか監督とか、興味あるの?」

「今のセリフさ、もう一回言ってくれねぇ?」

MIKAの演技を、
生で見てみてぇ…。


「へ? 別に…いいけど?」

「じゃあ…俺が太陽の、“運命?……フッ。くだらないな”ってところ読むな」

「………うん。わかった」


「運命?……フッ。くだらないな」

「あたしは…“運命”を信じてます。ねぇ…太陽?あなたは?あなたは、信じてますか?“運命”をー…。あたしが太陽と出会ったのは、“運命”なんだよー…?」