「希未」
「ん? あ、お疲れ〜」
“お疲れ”という希未の方が
疲れているように見える。
「お疲れ。これ、俺らが休んでた
分のノートだってさ」
「ありがと〜。って、なに?この
ファイル」
渡したファイルを希未は、
不思議そうに見た。
「翼がくれたんだよ。全部二枚ず
つコピーしてくれた」
「……翼?」
「俺の幼なじみ。……ほら。あそ
こにいる、一番チャラいやつ」
「……知ってるの?…あたしのこ
と」
「俺が希未によく構ってるから、
だろ。言ってねぇよ」
つか、最近まともに
話してもいねぇよ。
メールや電話も、していない。
「ふーん……」
希未にしては珍しく、
睨む…まではいってねぇけど、
それに近い表情(カオ)で
窓の近くに立つ翼を見ていた。

