「あたしは、構わないよ。その代
わり、一つだけ…いいかな?」
「何?」
「優樹に…っていうか、皆に…、
って感じなんだけどね」
「「「うん。何?」」」
珍しく、
何かを提案しようとする優華に
俺たちは声を揃えて聞く。
ま、それくらい、
優華が家族内のことで
自分から提案するのは、
珍しいってことだ。
「優樹がマネージャーとして稼い
だお金の、8割は、優樹が、“自
分のため”に、使うこと。お小遣
いとして使ってもいいし、貯金し
てもいいし、そんなのは自由だけ
ど…。今までみたいに、全部家に
渡したりしないこと。それだけは
約束してくれる?」
自分の…ため????
買いたいモンあったし、
別にそれは嬉しいんだけど。
でもそれって…。