空への梯子 -虹-

女だけだと出会いもそうそうない。



「彼氏ほしいなぁ…」



中二にもなるとクラス中がこんな言葉であふれている。



「彼氏なんてまだいらないっしょ!」



私が隣で呟いていると香奈はいっつもこんな風に話を流す。




「てか綾那だったら街歩くだけでナンパされるっしょ!?その顔でそのスタイルだよ!?」



「ナンパはされるけど…ナンパって何か微妙じゃん!!相手のこと知らないし…」




「あんた彼氏ほしいの?ほしくないの?」



くすくすと香奈は意地悪な笑みを浮かべている。


「ほしいけどナンパは嫌だ!」




「はいはい…てかもう帰らないと!やばい週番が回ってくる!」




「やばぁい!話しすぎた!!」




バタバタと帰る用意をし始めた。




窓の外を見るともう真っ暗な闇に包まれていた。