「蘭さん…との話って…なに?」


「絢佳。俺の目をちゃんと見て、
聞いてーーーーーー…」


目線を合わせようとしない
絢佳に言った。



さくらを蘭の元に返した。
元々…蘭が飼ってた犬だったし。

蘭が留学する前に
俺ん宅に預けていったんだけど…
どうも慣れないアパートで
夜になると 鳴くから…と
慣れるまで俺が行く羽目になったんだ…。


それも、蘭がこの前のキャンプの
別行動を俺の父親に話しやがって…。
罰かのように…与えられた試練なんだよ。


「試練…?」

首を傾げた絢佳が聞き返した。