「連絡出来なかったのは、
蘭がいたから…って言い訳にしか
聞こえないよな…。
…心配させて…ごめんな。」
鼻がツンとして
目が熱くなった…。
首を振ると、ギュッと彼の胸に
顔を埋める。
「……訳って?…話してくれるの…?」
「俺も…さっきの相手の話
聞きてぇ~んだけどww?」
二人の目線が合うと
なぜか…プッと笑みが零れた。
「絢佳…。大好きだよ」
その一言だけなのに…
苦しかった心が解放されたみたいに
幸せな気持ちになった。
目を瞑って彼を待った。
そっと触れた唇から
さっきまでの不安と悲しさが…
一気に無くなっていくのが分かった。