「しん…ご………クン…。
わかれたく…ない…よ…」


二人で撮ったお揃いの待ち受け画面を
見ていても、
涙で霞んでしっかり見えない…。

「ふぇ…っん。慎吾…クン…」


「絢佳…なんで 泣いてるんだよ…」





慎吾クンの声が聴こえた…みたい。
いつも…心配ばかり
かけてたから…。
優しい 彼の言葉は…頭から
離れないんだ…な…。


「ほんとは…別れたくなんか
……ないよぉ…」

待ち受け画面の慎吾クンに
話しかける。


フワッと後ろから
何かが覆い被さったーー…。


えっ!!

身体を起こすと同時に
彼の声が聴こえた。


「独りで勝手に…泣くなよ。」