「…こんな所で一人っきりで
恐かっただろうに…
心配する事ないよ。」


慎吾クンはずっとわたしの
手を繋いでくれていた。
溢れ出てくる涙を隠すかのように
頭を抱き寄せてくれて
さっきまでの恐怖は
だんだん薄れてきた。



「慎吾、ここでいいのか?」


千晴先輩の運転する車が止まったので
外を見てみたが
キャンプ場…じゃない!?


明るいネオンが光り
見たことのない…町だった。