何度も慎吾クンの名前を呼んでた。
彼はベットの横に座り
ずっとわたしの手を握ってくれてる。
今なら…夢の中なら
何でも聞けるかも…
その手をギュッと握りながら
目を瞑って話しかけてみた。
「ねぇ…蘭さんの事好きだったの?」
「家庭教師やってた頃だよ…」
「そっかぁ…蘭さんは今でも
慎吾の事好きなんだって…」
「俺の気持ちは無視かよww
俺は絢佳が好きなんだけど?」
夢の中の慎吾クンは
いつもと変わらないな…
「わたしだって…蘭さんなんかに
負けないくらい…好きだけど…」
「だけど…?」
「蘭さんの子供は慎吾クンの…
子なんでしょ?」
一番気にかかった事…
こんな風に聞ければ…
…楽になるのに……………。