La Cherie 【最愛の人】


絢佳の降りる駅に着いたが
まだ電車は来てないみたいだった。


その間何度も電話したが
繋がるのは機械の声のみ…

不安なら何でも
言ってくれればいいのに…
俺の言葉より
蘭の言葉を信じるのか…?


頼むから…顔見せてくれ……。


電車が到着したのか
次々に改札口を通り過ぎる
人の群れを探した…。

あ…絢佳!!


俺は改札口のすぐ横で
壁に持たれて絢佳が改札口を
通り過ぎるのを待った。


たぶん俺には気付いてない…。



俺の横を通り過ぎようとしたので
腕を引っ張って強く抱き締めた。