こんな…
無理矢理は嫌だよ…………
あの時の…祐介さんとの時を思い出してしまい
早く…終わらないかな…
ばかり頭を過る……

気が付いたら
ヒックヒック…と泣いていたーーー。


「絢佳…ごめん!!」




気付いた慎吾クンは
やっと唇を離して頭を撫でてくれた。


その場にしゃがみこむと
涙が止まらなくて
声を上げて泣いていた。

うっすら光が差し込んだ玄関で
慎吾クンは横に座って
わたしの肩を抱いてくれている。



「怖がらせて…ごめん」


まだ嗚咽が止まらないけど
首を横に振る…。

「とりあえず…こっちに行こう
お腹空いたし、何か作るよ…」

慎吾クンが立ち上がって
リビングのドアを開けた。