~絢佳side~


慎吾クンが歩いてるけど
降ろしてくれる気配がしなかったので
暫く大人しくしてた。

「…慎吾クン…どこに行くの?」



聞いてみたが返事はしない。

どうしたんだろ…。
辺りの声がだんだん聴こえなくなり…
顔を上げてみたら
見覚えのある景色………。


あれ?どこだっけ…?
あっ!!



さくらと散歩した時に見たんだ!!
ってあれ?
花火は…?屋台は…?



「慎吾クン!!」


歩くのを止めた。

「絢佳…花火はまた来年な…」



そう言うとまた歩き出した…。